東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
子供の頃、下町の親戚のところへ行くと、お風呂屋さんに行ったり、子供神輿ならぬ山車を引っ張ったりなどしたものです。
で、下町のおじさんが「あたいはいくつ?」と歳を聞くのです。黙っていました。私は「あたい」じゃないから。するとおじさんは重ねて「あたいは何年生?」と尋ねます。この違和感を大人にどう説明できるでしょう。
従姉妹は「あたいはさ、あたいはさ」とよく賑やかに騒いでいましたっけ。
同じ東京の中でも、ここは違うところだ(文化が違う)と感じていました。
今の下町の女の子も「あたい」と言っているのでしょうか。
親戚がどっさりいる下町は、自分の世界と同時に存在する異文化の空間でした。