東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
書いている時に、たくさんの引用を出して、自分の言いたいことがわからなくなってしまいます、という話を聞きました。よく聞く話です。
引用というのは、主張の根拠になる部分です。自分の主張を裏付けるために、補強するために、ほら、この人がこんなことを書いています、と見せるのです。そうであるならば、そんなにひとつのことをいうために、そんなにたくさんの引用が必要となるでしょうか。
自分の主張のために使うのであって、引用文献を主張したいわけではありません。どちらが主であり、どちらが従の位置付けなのか。ということを忘れずに、引用に引きずられないようにしましょう。
これも読んだ、あれも読んだ、と書きたくなる気持ちはわかります。けれども、それは不要なのです。これらの文献はきちんと読みました、押さえておきました、ということで、読んだものを書きたければ、参考資料・文献で書くことができます。
自分が言いたいことに向かって、まっすぐ力強くいきたいものです。