東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
新学期、アルバイトの初日…必ず自己紹介がありますね。
なぜ自己紹介をするのか、考えたことがあるでしょうか。
「なぜ」。目的を明確に理解した時に、話すべき内容と、話し方が決まってきます。
おそらく、多くの人は、氏名、所属、趣味を簡単に話して終わります。あまり意味がないなあと、私は常に感じています。新しいクラスの場合、全員が自己紹介しますが、口々に氏名だの、学部だの、趣味だの話しても、それ、誰が覚えていられるでしょうか。
自己紹介は、お近づきになるための第一歩、自分がどんな人物なのか、どんな人柄なのかを知ってもらうのだとしたら、情報をたくさん出されても、覚えてなどいられません。
人の記憶に残るためには、これまで考えることなく繰り返してきた自己紹介は捨てて、もっと伝えるということを意識すべきではないでしょうか。
あれこれいろいろな話をするのは悪手です。それよりは、一つの話を詳しく話してみましょう。どんなことが好きなのか、最近感じたことなど、趣味とは限りません。
そして、あなたには、趣味にしろ、好きなことにしろ、性格にしろ、多くの面がありますが、その中の、どれを見せましょうか。それは、聞き手がどんな人たちなのか、ということとも関係しますね。
どんな人だと思ってもらいたいか。
自己紹介は、知り合う第一歩であることを考えても、もっと戦略的であっていいと思います。