東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
先日、中上級話すクラスの学生が「今日は雪虫がすごい」と言います。雪虫という語彙を知っているとは!「なんで雪虫って知ってるの?」
「なんで〜を知ってるの?」この言葉は留学生が最も喜ぶ言葉です。
これまで、この「なんで」を2回使ったことがあります。
香港男子学生が「浅井長政が…」と。「今、浅井長政って言った?なんで浅井長政を知ってるの?」学生、ニンマリ。まあ、聞いてみれば、その頃はやっていた信長の野望というゲームをやっていたのでした。ちなみに、彼は日本人学生とルームシェアしていました。
そして、数年前、初級のイギリス人が男子学生が「トンボキリ」と言ったのです。はい?今、何て?「トンボキリ」。どうやらホンダとも発音したようです。えっ、もしかして、本多忠勝の蜻蛉切?なんで、なんで〜?とほとんど私は絶叫。学生、我が意を得たりの顔。蜻蛉切の話をしても、教師とて、それほど知っているわけではないので、自分が話す蜻蛉切の価値がわかる日本人にとうとう出会ったということのようでした。歴史オタクでした。そして、出版したいという長篠の戦いの原稿を見せてくれました。A41枚半の原稿でした。ゼロ初級クラスでしたが、イギリスの大学ではある程度日本語を学習したようです。漢字もかなり使われていました(普通の初級漢字はできない)。出版は無理な気がしましたが、それはそれは驚きました。お父さんが、やはり歴史オタクだということでした。今も彼の原稿を持っています。
というわけで、「なんで〜を知ってるの?」これは学生を欣喜雀躍させる最高の評価なのでした。