東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
課題が2000字と指定されている時には、3000字以上書いてもいいでしょう。
みな、決められた文字数に達するように書いては、Wordの校閲で文字数を確認し、また書き足すということをやっているのではないでしょうか。古い病院のように、継ぎ足し、継ぎ足しするのは最悪です。構成も崩れ、何を言いたいのかが不明瞭になります。
おすすめは、文字数をはるかに超えてたくさん、書きたいだけ書くことです。もちろん、アウトラインに沿って書くということは忘れないでください。なぜなら、多く書くと、次に削る作業がありますが、ここで、苦心して削った結果が、締まったいい文章になるのです。削れないと思うところも、工夫して減らさなければらず、文章を練り直さなければなりません。この作業が、簡潔な無駄のない文章を作るのです。
多くの人が、たくさん書いた自分の文章には無駄がないと思えて削れません。それでも、文字数は守るべき条件ですから、全てに目を配って削っていきます。削れそうもないと思っていたところも削らざるをえない。表現の工夫も必要ですね。
このようにして、推敲に推敲を重ねたものは、簡潔に、読みやすくまとまっているのです。
そのようなわけで、決められた文字数に拘らず、初めは思う存分書きましょう。