東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
序論が、必要なことを簡潔に書けているならば、レポートはうまくいきます。
そもそも、序論に書くべき事柄は決まっています。ざっくりというなら、
背景、現況など
問題提起
(筆者の立場)、結論となる主張
といった具体です。
要するに、書きたいことがあり、論理的に筋道立てて説明できるかということなのですが、これがコンパクトにまとまっているのが序論です。
なぜ、それを論じるのか、そこには、あなたが興味を持つことになった社会の背景というものがあるでしょう。それはきっと、個人的な興味を超えて、今の社会の課題となることがあるからこそ、それを扱おうと思ったわけです。さらに、どのような筋道で論じていくのか、レポートの全体を簡単に俯瞰したものだと考えてください。
序論は、助走です。必要な準備です。ここがうまく整った時に、読者は見通しを持って本論へと導かれます。読者を最後まで障害にぶつからずに連れていくのが目的ですが、うまくいかない場合には、読者は途中でついていけなくなり、置き去りにされてしまいます。
論文の場合、分野によっては、特別な定型というものがある場合もありますが、基本は変わりません。