東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
昔の留学生とは違い、今の留学生は「日本が安いから」ことが、日本留学を決める要因になっていたりします。
今や、留学生がリッチになって、いえ、日本が「安い国」になったがために、アルバイトなどする必要がなかったりするのですね。
ただ、大学の中の人間関係よりも、外の世界は複雑です。アルバイトであろうと、働くことは責任が伴うし、歴然とした上下関係もあります。
おそらく、留学生にとって少し難しいのは、年上だから、年配だからというので、いわゆる敬語を使うという単純なことではないことです。ずっと年上の人でも、可愛がってもらう場合もあります。仲良くなる場合があります。年の差があっても、人間同士として尊敬し合える関係もあります。
相手との距離が近づいたからといって、「タメ口」で話していいのか?ダメですね。
敬語を使いつつも、親しさを出す、あるいは、敬語を使うことで、あえて相手との距離を保つ(近づかない、近づかせない)など、さまざまなシーンがあるでしょう。
それは、大学の中ではあまり遭遇しないシーンです。
お金を得ることだけがアルバイトではありません。
少し複雑な人間関係の中で、日本語を鍛えることができます。
日本の社会を知るために、日本人の考え方や感じ方を知るために、アルバイトをすることをお勧めしたいと思います。