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客観的に書くとは

東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。

 

レポート・論文は、客観的を宗とします。

ということは、「私は〜と思う」という表現を使わないということになります。

「思う」とは、主観です。「私」はその主体です。

思ったことを書くのではなく、客観的な事実をもとに、こうなる、と書くものです。

論文と名のつくものであるならば、「私」「思う」を使って欲しくないのです。

客観的な事実を重ねながら、この結論に至るしかないというところへ読み手を連れていくわけです。もちろん、この時に、しっかりとした論理がなければ、読者は途中で置いてきぼりになります。

客観的に書かんければならないからこそ、レポート論文によくある「〜と考えられる」のような「れる」が登場するのです。「れる」とは、日本の学校文法で「自発」と呼ばれる助動詞で、「自然にそうなる」との意味です。客観的な事柄を重ねていった結果、「自然にそうなる」のです。そのような結論に行き着くということなのです。この結論しかないだろう、ここに帰着する、というわけです。

レポート論文は、自分の思いを書き表すのではなく、あくまでも客観的であって欲しいのです。

使ってはいけない語彙:「私」「思う」

卒論を書く人は、気をつけましょう。

レポート論文は客観的事実を積み上げて結論を導く
レポート論文は客観的事実を積み上げて結論を導く