東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
日本の文字は、6世紀に朝鮮半島を経由して、中国から伝えられました。
今や、漢字を使い続けている国は少なくなりましたが、それでも、漢字を使わなくなった国でも、漢字語彙の名残はあり、なんとなく、ああ、私たちは漢字文化圏だと感じることがあります。
ですから、漢字圏の学生にとっては、漢字は確かに重要な情報源であり、見れば、だいたいわかるわけです。
けれども、ここで注意して欲しいのは、見てわかるというメリットがデメリットにもなるということです。あまりにも視覚的な情報に頼ってしまい、聴解に決定的な問題を生じることがあるということなのです。漢字圏の留学生には、初級テキストは、全部ひらがなで導入すべきではないかと思うほどです。
聞いてわからなければ、コミュニケーションはできません。日本にいながら日本人と交流できません。大学の4年間を黙って過ごすのではあまりにももったいないと思いませんか。
いろいろな人と話して、日本を知るようになったら楽しいですよ。
せっかく留学してきているのですから、話しましょうよ。話せたら、意見の交換ができて楽しいと思いませんか?
ちなみに、近道は、日本人の彼 / 彼女を作ることですね。
まずは、聞こえる耳をつくりましょう。