東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
皆さんが日本語学校を選ぶ時に、何を基準にしているでしょうか。
よい結果が欲しいならば、よい日本語教育機関である必要があります。よい日本語教育機関とは何を基準に選べばいいのでしょうか。
2024年から、日本語教育機関、教師の質の確保のために日本語教育機関認定法が制定されます。
よい日本語教師とはどのような人でしょうか。
日本人ならば日本語を教えることができるでしょうか。
まあ、単に教えるといえば、小学生でも中学生でも教えられるかもしれません。けれども、中学生が日本語を教えてくれるからと言って、学費を払う人はいないでしょう。日本人の成人ならできるのでしょうか。いえ、できないのです。なぜならば、日本人にとって日本語は母語であり、気がつけば日本語話者になっていたのであって、その言語を客観的に見ることは難しく、特別な訓練を必要とします。体系的な知識も必要です。要するに、皆さんは学費を払うのですから、その日本語学校は学費を払うに値するだけの内容があるか、ということを吟味すべきなのです。一定水準を満たした日本語教育機関の教育課程を担当する者は登録日本語教員である必要があり、教師の質も問われることになります。
これまでは、あまりにも野放しの状態で、悪質な日本語学校もありました。そこを解決するために、文科省が腰を上げたということなのです。
日本語教育機関認定方が制定され、24年6月から、日本語教育機関が認定を受けるための申請が始まります。文科省の定める認定基準等を満たしているかどうかが問われます。
これから日本語学校を選ぶ人は、知人が行ったからという理由ではなく、日本語学校の質に目を向けましょう。大学の留学生別科も同様です。