東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
子供の頃、大人が蕗のとうを喜んで食べるのを不思議に思っていました。
苦味があるので、子供の口には合わないのです。ところが、私も、いつの間にか、蕗のとうが美味しいと感じられる年齢になりました。
蕗のとうを喜ぶというのは、まだ実は春が遠いのですが、わずかな春の兆しを蕗のとうに感じるということがあるでしょう。また、よく新聞などで読むのは、冬を越した人間の体にとって、デトックス効果があるというものです。蕗のとうをはじめとして、続々出てくる山菜は、たいてい苦味がある大人の食べ物ですね。
たまたま売っているのを見かけたので、買ってきて蕗味噌にしました。こんなものを喜ぶ日が来るとは、予想もしていませんでした。
写真の蕗のとうは花が咲いてしまっていて論外です。花が見えないうちに摘まなければなりません。
戸外で摘み取れるほどの自然があれば結構なことですが、私などは八百屋さんで買います。
天ぷらにすると、ことのほか苦いので、蕗味噌ぐらいが私にはちょうどいいようです。