東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
先日、離れたところに住んでいる元教え子と、オンラインクッキングをしてみました。
日本では、小学校の高学年になると家庭科で料理も習いますが、国によっては、学校教育の中に家庭科がありません。そうすると、コンビニ頼みという人が時折いるのです。それで、試みに、オンラインで同じ材料を用意し、同じものを作ってみました。リクエストされたのは、カレーです。普通の、日本人がキャンプで作る、あのカレーです。材料を切る、加熱する、ということもほとんど経験がなかったようで、私にとっても面白い体験でした。
実は、コロナで家にこもってオンライン授業の課題地獄に落ちていた頃、私の気晴らしは、インスタライブであり、オンラインクッキングでした。世界に散らばっている日本人が、同じ材料を用意して、決められた時間に集まる。作りながら、質問も出るわけで、その場で答えをもらいます。これがとても楽しかったのです。それぞれ自宅の台所で、同じものを作ります。同じ時に集まっていても、今は朝だという人も、夜だという人もいるのですが、不思議な一体感。引きこもる生活には、何よりのレジャーでした。
私たちのクッキングは、包丁の持ち方わかる?から始まり、ジャガイモは、こんなふうに切って、お肉はこのぐらい、など切ったもののサイズを見せながら、全く同じカレーを作りました。離れていながら、同じものを食べる、それがこんなに心楽しいものだとは。
コロナ禍で得たものもありました。