東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
「〜がないと〜できない」シリーズの第3弾です。
学生が大嫌いな「テスト」。
嫌いなのは当然です。私も嫌いでした。私自身の経験をお話しすると、学部生の頃、第二外国語としてドイツ語を取っていたのですが、少しかじっていたこともあり、最初は楽々でした。余裕でした。ところが、文法が複雑になってきた時に、ふと気づいたら、落ちこぼれていました。あるあるですね。
今の大学はきめ細かな指導もするし、学生も勤勉だし、そんなことはないでしょう。けれども、昔の大学は、先生がぶつぶつと喋っていて、ぼんやりしていると、新しい言語学習ならば気づいたら何もわからなくなっているというのはよくある話でした。学ぶ気があるのかと問われていたのかもしれません。
語学学習は、日々の研鑽を求めます。それができなければ、落ちこぼれの道を辿らざるをえないのです。だから、テストなのですね。次回、テストと言われれば、少しは勉強しなくてはならない。成績が落ちるのはもちろん、下手をすると、単位を落としますから。テストは、小さなステップです。これを少しずつ登れば、少しずつ高いところへ到達します(定着すれば、ですが)。けれども、小さなステップがなくて、はるか高いところから、ここまで登って来いと言ってもそれは無理、諦めてしまうでしょう。予習確認テストをしますよ、と言わなかったら、予習してくる人は何人いるでしょうか。
だから、テストは教師からのあたたかい救いの手だと思ってください。(ふふ、怒りそうね)