東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
話すクラスでは、音声で宿題を提出してもらうことがあります。
この時に、せっかくいい意見、面白い主張(たぶん)だと思うのに、発音が悪くて何を言っているのかわからず、残念に思うことがあります。私は、基本的には、通じればいいと考えていますが、それは程度の問題で、本当に、切れ切れに聞こえる単語で、もしかしたら、と思うような場合があるのです。対面なら、途中で質問を挟んだりして、何を言っているのか、教師はわかろうとするし、実際に、普通の日本人よりも、はるかに、学生の発言の意図を汲み取るのです。教師に通用するからと言って、巷でわかってもらえるとは限りませんよ。音声ファイルで提出されたものは、その音声だけが頼りです。そうすると、一生懸命さは伝わってきたけど、残念、わかりません、ということになってしまうのです。
中級以上になってしまっていると、発音の矯正も少し時間がかかります。けれども、せっかく話したいことがあるのですから、これは、なんとしても、発音を修正すべきではないでしょうか。本人が残念だろうと思うのです。そして、以前にも書きましたが、発音が悪いと、侮られてしまうことすらあります。
発音に特化した時間を設けるのも必要かもしれませんね。