東京都のオンラインマスタークラス「日本語のタネ」の糸川優です。
授業を休むというメールをよく受け取ります。
まず、顔と名前が一致する程度の人数ならば、休む場合に、連絡をする、これは非常に礼儀にかなっています。いなければ、どうしたかな、体調悪いのかなと思いますから。
そこでメールなのですが、休みます、という通告では、意味はわかりますが、丁寧な言い方とはいえません。日本語の表現としては、「お休みさせてください」という許可を求める形を取るのが普通です。病欠のメールに、教師側としては、否(いや)も応もなく、お大事にと返すわけですが、お願いの形にするのが日本語表現です。
さらに、病欠ならば、ある意味、その「お願い」は当然のことですが、理由が、正当なものであるのか、無理なお願いであるのかによっても、書き方は変わってきます。どちらも、許可を求める形であることはもちろんですが、無理なお願いを聞いてもらおうとするなら、理由を丁寧に説明し、理解を求めると言うことになります。その場合には、当然、配慮し、表現にも、最大の注意を払うことになります。適切な待遇表現が必要になります。
外国人にとっては、回りくどいと言われるものですが、不可欠です。
待遇表現は、「いらっしゃる」「召し上がる」といった、語彙レベルのものではありません。