「本気で外国人を採用したいのか？」

日本留学・日本就職を支援する日本語のタネです。

先日終了した集中講義のキャリア支援科目でも、留学生から疑問が出ました。

「日本は、本気で外国人を採用したいのか？」

日本人のような振る舞いを求める

個性的であることを嫌う

ついでに、高い日本語レベルを求める

これは、私もいつも感じることです。

非常に均質な社会で、外国人に対しても、同様のものを求める。個性が大事、のようなことを言いはするけれど、個性的な人に対してポジティブな評価は与えられない。

失われた30年は、さらに延長される模様。このままでは日本は没落の一途だ、ということでグローバル人材を求めるようになったし、実際外国人の採用は増えている。

けれども、就活を見ていると、本当に外国人が欲しいのか、と思ってしまいます。担当するキャリア支援科目では、目的は日本での就職なので、日本の就活はこんなですよ、こうやると内定もらえます、それじゃES書いてみよう、という話をするわけです。

そうすると、必ず出てくるのが上記の疑問です。

結局のところ、少なくとも、現状は変わらないので、

① とりあえず、求められるように振る舞い、内定を獲得する

② 自分の信念を貫き、それでも採用してくれる企業を探す

しかないと伝えています。

結局、日本人や日本文化、日本企業のことを理解していながら、ちょっぴりはみ出た人が欲しいだけなのかなと感じます。ちょっぴり、です。何、そのバランス。

もしかしたら、高い日本語レベルを求めない分野から、日本社会は変わっていくのかもしれない。

日本、いいのか、それで。