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OWAHARA圧力とは、「もううちが内々定を出したのだから、これで就活終わりにしろ」というハラスメントを言います。内々定を出した学生に対して、もう就活をこれ以上させずに、自社に就職するように圧力をかけ、辞退させないようにするものです。普通に考えて、いつ就活を終了するかは就活生の自由です。ただ、おかしいのではないかと思いつつも、学生は従ってしまう傾向があるのだろうと思います。
新聞で話題になっていたことは知っていましたが、実際に悩む就活生の相談を受けることになりました。
つい最近のことです。内々定の連絡でホッとしたのも束の間、その会社から、承諾書と大学推薦を用意するようにとの指示がありました。
まだ就活を終える予定がないことから、どうしたものかと相談を受けました。明らかに囲い込みの意図が感じられます。就活生は、大学推薦を受けたりしたら、辞退ができなくなるのではないか、また、提出しな買った場合位は、内々定が取り消されるのではないかとのとても心配していました。
学生の弱みにつけ込んでいると「大人」の私は感じましたね。
大学推薦とは、通常、特定の企業に対して、成績や研究結果などの基準を満たした学生を大学が推薦するものです。大学の預かり知らぬところで、学生が内々定をもらっても、大学とは何の関係もないはずです。ましてや、企業側が大学に「大学推薦を出せ」と要求するとは呆れます。
その就活生に対して、私は、大学キャリアセンターに連絡を取るように言いました。
その結果、大学からは、後付けの学校推薦は出さないという、厳然とした、そしてありがたい回答を得ました。そのような文書が大学のサイトにもあったため、スクリーンショットを送って、「大学推薦が提出できない理由」として連絡したということでした。就活生は大学に守られていることを実感したそうです。
就活生は、この企業に大変ネガティブな印象を持ち、この会社に行かずに済むように、まだまだ就活を頑張ろうと決意を新たにしたのでした。
まあ、この会社は、他の会社の内々定が出たら就活生に逃げられると思っている(わかっている)わけで、こんな拘束をしてくるところには行かない方がいいだろうと思わざるをえません。
この会社は圧力をかけることによって、内定者を逃す事態を促進する結果になったのでした。
